前回は、座りすぎによる健康リスクについて、科学的根拠のあるデータを添えてお伝えしました。
今回からは、座る負担を改善するオススメの方法を分けてお伝えしていきます。
今週は①「座位中断行動」の確立
座りっぱなしの生活スタイルを変えるについてお伝えします。
座りすぎによる健康リスクを改善する方法で一番大切なのが、「30分以上座り続けない」ただそれだけです。笑
「座り続けない=立ち上がり、動くこと」です。これを「座位中断行動」といいます。
座位中断行動は座りすぎによる健康リスクを改善するために一番重要となります。
「30分に1度座位中断行動を確立する」
簡単ではありませんが、頑張って取り組んでください。
ある実験研究で、座位中断行動は、低強度の身体活動でも、中等度以上の身体活動と遜色ない効が得られることが分かっています。
・少し立ち上がって家事や用事をするために移動する。
・少し立ち上がって歩く
・少し立ち上がって簡単な運動をする
程度でも効果があるということです。
●良くない例→1時間歩いたり、トレーニングしたが、それ以外の時間はほとんど座っている。また、座ったら1時間以上は立ち上がらずに座り続けている。「今日は運動したから歩数もそこそこ、活動量も大丈夫!」
これは良くありません。
運動したから座る時間が長くても大丈夫。ではありません。座り続けている時間が長いことが一番カラダを悪くさせます。
「強度より頻度」に焦点を当てて、「座りっぱなし」の状況をなくしていくことが重要です。
明確なエビデンス(科学的根拠)はまだ確立されていませんが、30分ごとに1分〜3分程度の活動を入れることが望ましいといわれています。
仕事などで1分も難しい方は、わずかな時間でも立ち上がり、動く習慣をつけて下さい。
写真には、各動作ごとで脚の筋肉が使われているかを表したものです。
如何に座っている時に脚の筋肉が使われていないかがわかります。
逆に少しでも立ち上がり動くだけでも、脚の筋肉は使われます。
座り続ける→長い時間、脚の筋肉を使わずに様々な弊害がでる
こまめに立ち上がり動く→脚の筋肉を使わない時間を減らすということです。当たり前のことこそ重要です。
ご参考ください。
また、最近では「スタンディングデスクワーク」=「立ってデスクワークをする」も少しずつ取り入れられています。視点を変えて、可能であれば座りっぱなしのデスクワークから時には立ってデスクワークをすることも検討してみてください。
ただし、ずっと「スタンディング」にもデメリットがありますので、使い分けが大切と考えます。
最後に立って動くだけが「座位中断行動」ではありません。外出時、勤務先では難しいですが、在宅ワークや余暇時間での座りっぱなしを回避するには、「寝て動く」「横になって動く」ことも良いと考えています。特に腰痛の方は、前回の日記で紹介したように腰椎にかかるストレスが一番少ない仰向けや横向きで寝る姿勢でカラダを動かすこともオススメです。寝た姿勢でできる「座位中断運動」も次回以降にお伝えしたいと思います。
堅い話になりましたが、こまめに姿勢を変える、こまめにカラダを動かすことが大切です。
それを意識して確立できるか否かで、健康状態は大きく変わります。
心当たりのある方はご参考いただき、意識して取り組んでみてください。

